司法書士 幸津事務所 ～samurai-mom journal～

私が成年後見の仕事を始めたばかりのころは制度の認知度が低く、予約をした上でメガバンクに行っても手続きに半日かかったりした。でも最近では、予約などしなくても窓口の人なら誰でもスムーズに手続きしてくれるようになってきたなぁ…と感じている。以前では口座開設支店でなければ手続きできなかったのに今では最寄りの支店が取り次いでくれたりするようにもなり、どんどん負担が軽減されて喜んでいたのに、がっかりする出来事発生！
財産管理等委任契約にもとづき銀行でのお金の出し入れができるよう手続きを依頼したところ、断られてしまった。財産管理等委任契約は公正証書になっているものの、成年後見制度のような公的証明がないため、銀行や法務局が取引に応じないという場面がないとはいいきれないのだが、メガバンクで断られたのだ。
ゆうちょ銀行はすぐに手続きしてくれたので、てっきりメガバンクは大丈夫だと思っていたからショックが大きい。
すぐに全国銀行協会相談室に相談。すぐに相談室から銀行へ連絡がいく。すぐに銀行から私に電話がかかってくる。でも結論は同じ。
代理人カードは作れないそうだ。本人に必ず来店してもらって意思確認をする必要があるとのこと。それができないから、財産管理人がいるのに何故!?
そんなに意思確認したいなら支店から電車で１０分かからないところに入院しているので、本人に会いに行ってください、証券会社はそうしてくれましたからって言ったけどNG。
どうしても納得できない。
本人確認したいのは銀行、ならば出向くのは当然では!?本人が現役で働いているときの給与口座として開設してからウン十年もその支店一筋。年金口座にもなっている。そんなお客様が入院しているのに「ほかの最寄りの支店にもお越しいただけないですかね？」なんて聞くんだからどうかしている。
実は私のメインバンクでもあるけど、今回の件でかなり印象が悪くなった。
証券会社の口座解約によるお金の振込も予定していたけど、すぐに連絡して送金手続きをいったんストップしてもらった。ゆうちょ銀行にしてもらうために。そして近いうちに年金振込先もゆうちょ銀行に変更しよう。
慎重であることが銀行の務めでもあるがサービス業であることを忘れてはいけないと思う。
どんどん複雑化する社会のニーズに柔軟に対応する姿勢をみせるのがメガバンクの使命でもあると思うけど、求めすぎかしら!?